こども王
子どもの言葉が、国の重さを問い直す。
あらすじ
十歳の王子リクは、前世で児童相談員として子どもたちを守ってきた記憶を抱えて目覚める。王冠は重く、彼には「願いを王令として実現する代償」として自分の年を進める力があるが、強制や誘導を伴えば暴走する危険がある。城下では『子どもの徴募』を正当化する偽文書や宰相グレイの策略が広がり、子どもたちを軍に送ろうとする動きが強まっていた。 リクは王令に頼らず、子どもたち自身の手で書かれた言葉と公開の場を武器に、大人たちと対話と手続きを進めていく。教師や子ども代表、書記や弁護士らと連携して筆跡やコピーの偽造を暴き、公開討論や法廷で真実を示そうとするが、政治的圧力や軍の動き、裏工作が次々と立ちはだかる。 物語は、力の重みと代償、子どもの言葉の重さ、そして責任を引き受ける大人たちのあり方をめぐる葛藤を描く。リクが選ぶ方法と、その選択が城下の人々に与える影響が読みどころである。