眠りを失う王子は神を告発する
記憶を綴れば、あなたの一片が消える。真実を選ぶか、記憶を守るか。
あらすじ
眠りを失った王子と、その周囲に集う仲間たちの物語。城や広場、神殿が交錯する王都で、突如現れる「眠痕」と呼ばれる紫色の痕跡と、眠りを奪われた人々の増加が社会を揺るがす。王子たちは「証束」と呼ばれる他者の記憶を束ねる力で被害者の証言を集めるが、それは使うたびに自分の記憶を失う代償を伴う。調査の過程で、王室と聖堂の結びつきや、眠りを管理・分配する仕組みの痕跡が見つかり、仲間たちは証拠を公にするか、闇に秘すかの選択を迫られる。記憶と倫理の重み、告発の緊張と代償が物語の中心であり、真実を紡ぐ過程で失われるものと残すべきものが読みどころとなる。