夢見るカセットの歌手
歌が織る記憶と、戻ることの代償。
あらすじ
天音(あまね)は祖母が営む古道具屋の蔵で育ち、古いカセットテープと匂いに囲まれてきた。彼女には、人の夢に声で入り“主題”と呼ばれる言葉を縫い戻す能力があるが、主題を忘れれば夢から帰れなくなるという厳しい代償がある。硝(あきら)ら仲間とともに、断片化した譜面や周期的なビープ音を手掛かりに、夢を商品化し主題を奪おうとする連合の動きを追う。未登録のカセットや封じられた譜面を巡る追跡と救出、そして介入の倫理と代償が物語の軸となる。記憶と歌、仲間の絆が揺れる中で、天音は自分の声と失われた日常をどう取り戻すかを問われる。