天気屋
眠りを差し出し、空に一枚の道を描く。
あらすじ
アオは山あいの村で雲を読み、人々に避難の“時間”を与える天気屋だ。七日後に迫る「白嵐」を前に、師匠の予報帳の断片と観測塔の復旧、王都が仕掛ける情報操作と対峙しながら、仲間のミツ、ダン、エナと共に村人を説得し観測旗で共同の網を張ろうとする。だが彼が空を一枚描き替えるたびに払う代償――睡眠を喪い、他人の表情の色を失う身体的な変化――が確実に迫る。信頼を取り戻すための探索、塔と記録を巡る潜入、旗をつないで空を「見せる」試みなど緊張の連続が描かれる物語。選択と代価、共同で未来を描く意味を巡る読みどころが続く。