声を奪う魔導士は明日を選び直す
奪われた声と、失われる記憶。選ぶのは、あなたか彼らか。
あらすじ
声を奪われた街――市場で人々の言葉が音を失う光景を前に、魔導士・蓮(レン)は『証綴り』という術で言葉の残像を紡ぎ直す。王府や塔が管理する“奪声”の仕組みに対し、蓮と仲間たちは自発的な証言を集め、公開記録で人々に選択の余地を取り戻そうと動き出す。しかし術は代償を伴い、声を束ねるたびに記憶が削られていく。塔の宰相や統律院の圧力、改変器具や古い契約の器具といった障害が迫る中で、誰が何を差し出し、何を守るのかを突きつけられる。静寂と光の糸が交錯する街で、選択と喪失の岐路を描く群像譚。