夢葬高校のプロトコル
七分で消え、七分で繋がる。選ぶのは誰の声か。
あらすじ
綴環高校では『夢』を使った実習が行われ、生徒たちは七分間の同期で他者の夢に入る訓練を受けている。二年生の三枝シンは、断夢という能力を使う代償として自分の過去が一つずつ薄れていく秘密を抱えながら、保健室に運ばれた友人の不可解な“十三番目の空席”の痕跡を追う。仲間のナギとミツルとともに、白く異様に反転した「校庭」や巨大な同期炉が並ぶ夢の風景へ入り、ユラという生徒に残された複数の声と、鷺沼レイが仕組んだ記憶の燃料化という計画の実態に迫る。被害者を現実へ戻す「救出」と、苦痛を削ぎ落として再構成する「再構成」の対立、そして選択の重さが物語の中心だ。夢と記録が交差する学園を舞台に、失われつつある記憶と主体性を取り戻すために動く若者たちの葛藤と緊迫が読みどころである。