銀河ラジオの少年
夜に読む言葉は、誰かの灯を戻す代わりに何かを奪う。
あらすじ
如月透は辺境の小さな放送局「夜鳴局」で、深夜の放送を通じて届いた葉書を読み上げることで、遠くの誰かの“灯”や失われかけた記憶を震わせる力を持つ。だがその力には代償が伴い、個人の記憶や放送局の結晶装置が削られていく。局を支える技師や解析担当、機械猫のような仲間たちと共に、透は縫切と呼ばれる記憶を消す勢力や通信庁の合理化圧力と対峙しながら、個の犠牲を避けるための「群読」や保存の方法を模索する。夜と星、青い染みを巡るささやかな奇跡と喪失、共同体の選択が静かに積み重なる物語。