異世界転生税関吏の迷宮攻略者
嘘は物を石に変す──一枚の申告が町の未来を決める。
あらすじ
前世の記憶を抱える通関吏ダンは、港町の迷宮口で人々の申告を受け、迷宮へ持ち込む「本当に必要な一つ」を見極める役目を担う。嘘の申告は荷物を石に変え、同じ重さが彼の大切なものにも及ぶという苛烈な代償があり、迷宮伯とその徴収網が町の出口を独占しようとする中で、ダンは透明な記録と共同の手続きで抗おうとする。空の通行札や石化した鞄といった不可解な痕跡が増すにつれ、彼は共同体と共に制度の再建と真相の解明に動き出す。選択と代償、共同体の声が交錯する港町の葛藤と、それに立ち向かう人々の営みが読みどころ。