死者を数える密偵は破滅の儀式を止める
記憶を代償に、死者の声を集める――選択が問いを深める物語。
あらすじ
蒼井颯をはじめとする密偵たちは、死者に残された断片的な証言を「数える」ことで、教団と役所が結びついた“破滅の儀式”の全容を暴こうとする。しかし、死者を数える行為は証言を集める代償として、数える者自身の記憶や日常の欠片を削り取っていく。街や村を巡る「黒い券」や儀式の準備、証言を増幅する装置、刻まれた名簿といった手がかりが次々と明らかになり、仲間たちの選択が共同体の運命を左右する。記憶の喪失と真実の公開、個人と共同体のどちらを守るか――代価を抱えた密偵たちの決断と、その過程で明かされる断片が読みどころ。