星祭りの槍姫
星と槍が動かす季節の代償。守るために、何を差し出すのか。
あらすじ
弧月草原の若き槍姫リンナ・カルセは、槍先に嵌められた小さな緑の符を媒介に夜空の星座を地上へ写し、村を守る術を使う役目を負う。星祭りの合意のもとで発動されるその術は、家畜や季節の位相を狂わせる代償を伴い、軍事的・政治的な圧力と共同体の葛藤を生む。幼い頃の断片的な記憶と術がリンナの内面を揺らし、幼馴染の歌い手ミルナや策士カイロ、兵のアサム、情報屋ベロらと共に、瘤と呼ばれる結び目の場へ向かい答えを探す。合意と代償、記憶の喪失をめぐる緊張と夜の儀式──リンナが下す選択とその背景が物語の読みどころだ。