ちいさな牙で竜を噛む
小さな鼓動が、守る道を選ばせる。
あらすじ
港町リュネ。前世の記憶を持つ少年ルカは、路地で拾った幼竜ポロを抱え、小さな仲間たちと暮らしを始める。薬師見習いのセラ、羽を傷めた翼鼠ミミ、甲羅の傷を抱える泥亀ガンガ──彼らは獣商会と討伐隊による魔獣の捕獲と取引に疑念を抱き、排水路や地下へと身を投じる。三拍のように繰り返される微かな鼓動が、町と巣の奥を結ぶ手がかりとなり、待つことと選ぶことを軸にした救出と対峙が展開する。救い方をめぐる葛藤、地下での探索、仲間同士の信頼の育ちが読みどころで、ルカたちは小さな命を守るために一歩を踏み出す。