星降る畑の農園主は壊れた関係を直しすぎない
拭けば、一度だけ見える。選ぶのは誰か。
あらすじ
星降る畑の夜、手入れした道具や食材に触れると――一度だけ、使い手の疲れが「見える」力を持つ者たちがいる。智子や澪らはその力の制約と代償を知りつつ、村を襲う開発計画と住民の暮らしを前に選択を迫られる。手作業の儀礼、夜の見回り、説明会や投票といった場面で、誰がどこまで関与し誰に決めさせるのかが問われる。壊れた関係を急いで直すことが、当事者の選ぶ自由を奪う危うさと隣り合わせであることを描く群像劇。緊張する村の夜と、道具に映る小さな光景が読みどころ。