獣灯りの聖域医師

小さな手で、見えない苦痛をたどる

あらすじ

前世で獣医だった男の記憶を持って目覚めたのは、十歳の少女リト・エルネの身体だった。獣や人の微かな呼吸や痛みを「聞き分ける」力はそのままに、リトは神殿の仲間たちと村で起きた原因不明の病と向き合う。赤茶の角獣の急変、青白い斑が浮く水路、組合の保存肉と樽の流通――小さな観察と記録を積み重ねることで、彼女は見えない汚染の線をたどり、村の人々の暮らしと祭りをめぐる利害とぶつかっていく。診察や簡易隔離、煮沸や分配といった現場の手順と、地図・絵記号による情報整理が物語の読みどころ。ネブラという袖に寄り添う小さな存在や、鉱山排水や井戸の匂いの描写が世界の危うさを濃くする。主人公の職人的な観察眼と、共同体を守ろうとする地道な行動が物語を引っぱる。

エピソード

  1. 第1話 序章
  2. 第2話 第一章
  3. 第3話 第二章
  4. 第4話 第三章
  5. 第5話 第四章
  6. 第6話 第五章
  7. 第7話 第六章
  8. 第8話 第七章
  9. 第9話 第八章
  10. 第10話 第九章
  11. 第11話 第十章
  12. 第12話 第十一章
  13. 第13話 第十二章
  14. 第14話 終章