香水魔法
匂いで守る──記憶と選択のあいだで
あらすじ
フィオは“匂い”から人の感情を引き出す力を持つ調香師。難民街の小さな店を拠点に、夜ごと不安にさいなまれる子どもたちを眠らせつつ、行方不明の妹を探している。しかしその力には制約がある──本人の同意と素材が必要で、己の香りを混ぜれば大切な記憶が薄れてしまう。やがて町には「無臭化」を掲げる香料局と、感情を奪うかもしれない白い花の影が広がる。フィオは仲間たちと被害の証拠を集め、選択と尊厳を巡る葛藤に立ち向かう。記憶と代償、共同体の守り方を巡る、人の匂いを媒介にした物語。