時計塔の悪役令嬢は破滅予定を白紙にする
条文を変えるたび、彼女の未来が一片ずつ薄れていく。
あらすじ
薄曇りの街にそびえる大時計塔を舞台に、貴族令嬢セリーヌは父の蔵書で見つけた古文書を手掛かりに、制度を読み替える術「条解」を使って人々の運命を守ろうとする。だが条解は当事者全員の合意を要し、術を行使するたびに彼女自身の「選べる未来」が一つずつ失われる代償を伴う。公開の断罪、地下の文書、塔の心臓部に刻まれた印章や機構──権力と慣習に縛られた制度の核心を暴くため、仲間たちと署名を集め、宮廷や広場で争いに身を投じる。読みどころは、同意を紡ぐ手続きの緊張感と、選択の代償を巡るセリーヌの葛藤、そして塔の内部に潜む制度的な秘密が明かされていく過程だ。