境界線の弟は、二度目の救命を選ぶ

名前を記すことが、誰かを救う第一歩になる。記録と手順で、制度に抗う救命劇。

あらすじ

都市の救命士だった男は、夜の崩落で命を失い、別の世界の幼い貴族の弟として目を覚ます。新たな名を持ちながらも救命の習慣と倫理はそのまま残り、空を覆う「天秤環」によって命の優先度が数値化される王都で、彼は“誰を救うか”を再び選び始める。記録を守る見習いの書記、音を操る救護者、法の内部から調べを進める審問官らと出会い、改竄された診療簿や予測に抗うために名を呼び、手順を残す小さな抵抗を築いていく。記憶を代償にする能力や制度の冷徹さが重なる中で、個人の記憶と公の記録が交錯する倫理的葛藤が物語の核となる。救命の現場と法廷、地下書庫を舞台にした緊迫の場面と、人々の名を巡るドラマが読みどころである。

エピソード

  1. 第1話 序章
  2. 第2話 第一章 悪役令嬢の弟
  3. 第3話 第二章
  4. 第4話 第三章
  5. 第5話 第四章
  6. 第6話 第五章
  7. 第7話 第六章
  8. 第8話 第七章
  9. 第9話 第八章
  10. 第10話 第九章
  11. 第11話 第十章
  12. 第12話 第十一章
  13. 第13話 第十二章
  14. 第14話 終章