最下層の迷宮主は、救援信号で仲間を集める
青い灯りが帰り道を編む。
あらすじ
水城灯真として生きた記憶を抱え、黒曜石の核から生まれた「ルウ」は、迷宮の内部で青白い光の紐を編み、迷い込んだ者たちに帰路を与える役割を負う存在だ。しかし灯りを引くたびに迷宮の層が薄くなるという代償があり、ルウは援助と消耗の狭間で苦悩する。地上では採掘組合と町を率いる男が最下層の資源を奪おうとし、剣と盾を持つエナや魔力を失った斥候ジグらの仲間たちが対立に巻き込まれていく。襲い来る罠、濁る水路、そして地下から差す細い青い光——錯綜する選択と代償を軸に、人々が互いに灯りを分け合い道を作る過程が描かれる物語。読みどころは、迷宮を編むルウの静かな決意と、仲間たちが外の世界と地下の真実をどう繋げていくかの倫理的葛藤だ。