初級魔法で灯す王都の星環
小さな火種と記憶の代償で、夜の王都に光の道をつなぐ。
あらすじ
地下の崩落現場で「目の前の命」を抱いた記憶を胸に、リュネ・アステリアは名門学園で小さな火種を手にする。王都では星環の亀裂から魔力が漏れ、夜ごと災獣と崩壊が迫る中、リュネは風読みのノア、獣人の職人タタラ、治癒師ミレアらと臨時の防衛班を組む。初級魔法「薄氷」「滴水」を組み合わせ、杭と灯りで避難路を繋ぐという地道な方法は有効だが、術の連結は使用者の記憶を削るという代償を伴う。貴族や評議会の合理的な集中防衛案と、現場で人を救おうとする彼らの選択──価値の衝突と仲間の信頼が、王都の夜を照らす小さな光の連なりとなっていく。