魔女裁判
記憶を代償に、言葉を守る
あらすじ
港町の誓約法廷で書記を務めるセイは、二人が自発的に語り合った言葉を可視化する「誓糸」の力を持つ。しかしそのたびに前世の記憶を一つ失う代償があり、能力は強制された証言には効かない。疫病の発生源として烙印を押された八人の子どもたちは、地下牢で互いを守り合っている。薬草採りの姉ノア、鐘守のロゼ、若い判事トウマらとともに、港の水に混入された「眠り草」と鳴らせない小鐘の謎を追い、法廷で強制の仕組みを暴こうとする。裁判と密かな調査、記憶を差し出す痛み――セイはどこまでを代償に、子どもたちと町の未来を守るのかを問われる。裁判劇と調査、仲間たちとの葛藤が読みどころ。