未達便の星図士
届かなかった手紙が、もう一度世界の線をひらくかもしれない。
あらすじ
夜勤明けの配達員、朝倉透(トワ)は濡れた一通の“未達便”を胸に、浮遊灯台・天環局を拠点にする仲間たちと届け先を探す旅に出る。航路の代わりに「星路」を読む力を持つ彼は、読むたびに記憶の一部を失うリスクを抱えつつ、封蝋に宿る差出人の願いを世界へ届けようとする。追跡班や監察官の圧力、配達不能票で事実を消そうとする王都の仕組み、砂と水が寄り添う沈没都市など、奇妙な地形と古い記憶の層が彼らの前に立ちはだかる。差出人の正体と封筒に隠された真実を巡る謎、仲間同士の信頼と選択が物語の核となる。