橋守り
灯と名、重さを分かち合う橋守りの物語。
あらすじ
潮と屋台の匂いが満ちる浮橋の市場を舞台に、ナギという若き「橋守り」が住民たちと暮らしを守ろうと奮闘する物語。彼女は構造物に流れる「重さの線」を視る力を持ち、一本だけその流れを別の支えや人へ移すことができるが、生者へ移すには本人の同意が必要という厳しい制約がある。かたや通商祭を前に灯が夜ごと消え、外部からの検査や利権、破壊工作が橋を脅かす。ナギは仲間の鍛冶ルゥや教師のオル、元守りのベンらと共に仮復旧や工事、住民合意の形成に動き、刻印と灯をめぐる過去と政治の重さに向き合っていく。修繕と共同の決断、能力が突きつける代償と分かち合い――その葛藤と連帯が読みどころの一つだ。結末の詳細は伏せるが、橋とそこに生きる人々の選択が物語の軸となる。