灰冠の国造り商談録
帳簿と手でつなぐ、灰の谷の小さな約束
あらすじ
滅んだ王家の末裔であるレイ・アルセリオは、灰に覆われた鉱山の谷で紙束と帳簿を携え、人びとの生活を繋ぎ直そうとする。地下を流れる魔力を含んだ「脈泉」の配分権や、鉱毒や徴税官の圧力、食糧と資材の不足といった現実が立ちはだかる中で、現場で手を動かすミナ、見張りのオルド、国境を往復する運び屋サジャらと協力し、数字(帳簿)と人の手仕事を結び付けて誰か一人に負担をかけない仕組みを作ろうと奮闘する。徴収・分配・交渉と現場の描写を通して、秩序の再建と共同の約束の在り方を問う物語。