遺跡案内人
歩いて見せ、語らせる──記憶を守る案内人の選択
あらすじ
ソラは遺跡町の小さな案内所で働く案内人。彼の能力は、歩いた者だけに土地が最後に守ろうとした一場面の短い幻を見せることだが、それを断言すると幻は消えてしまう。西門の痕跡が消え、王都の開発と軍の介入が迫る中、ソラは断言を避けつつ町の住民たちに「自分の言葉で遺跡を語らせる」方法を広めようとする。新人のカエやナナ、元盗掘者のジン、食堂主のマロらと共に、歩きながら記憶を繋ぎ直す訓練と避難を重ねることで、町の暮らしと遺跡の意味を守ろうとする姿が描かれる。読みどころは、記憶と解釈をめぐる倫理的な選択、共同で道を開く過程、そして石像や失われた門にまつわる謎の手掛かりだ。結末の詳しい行方は明かされず、住民たちの選択が未来を左右する過程が静かに進んでいく。