継承印の鑑定士
触れるほど記憶は削がれる。鑑定が突きつける選択。
あらすじ
真壁慧――新しい名をレイとした男は、触れた物の来歴と記憶を読み取る鑑定士。城と七国が持ち寄った八角形の継承印に共通する不可解な欠けと、そこから浮かび上がる断片的な記憶を巡って、公開の審判と地下の封印が交錯する。だが彼の能力には代償があり、触れるたびに自身の記憶の一部が失われていく。公女セラフィナや護衛ガルド、商人ミナ、記憶を手で読む少年ノアらとともに、真実を暴くことと誰の記憶を守るかを選ぶ倫理的な板挟みが物語の中心で、細部の鑑定描写と赤い糸で綴じられた記録が読みどころとなる。