珊瑚病理師
標本と合意が命を問う。
あらすじ
真壁透としての記憶を内に抱えながら、トウヤは珊瑚でできた都市リュネアのなかで「珊瑚病理師」として動き始める。研究室で目撃した珊瑚の白化と、それに伴って人間にも現れる濃紺の爪下の輪や手の硬化・記憶欠落という症状──原因を突き止めようとする彼は、観察の手順と証人、合意を重んじる診療の方式を打ち立てる。評議会や街の圧力、治療をめぐる対立、そして珊瑚(白環)からの不可解な反応が彼らの前に立ちはだかる中、イオラやネネム、ラグ、ミレイら仲間と共に標本を公開して検証を続ける。作品は、病の謎と共同体の決定、観察と倫理を巡る葛藤を、湿った潮気と珊瑚の鼓動に満ちた街の描写と手続きの積み重ねを通して描き出す。読みどころは、赤い染色液や金色の砂など象徴的な標本道具の描写、公開の「標本市」や三拍子の合図に象徴される合意形成の場面、そして観察を守るために払う個人の犠牲と選択の瞬間だ。
エピソード
- 第1話 序章|雨の向こう側
- 第2話 第1章 病理師の発動条件
- 第3話 第3章|珊瑚病理師
- 第4話 第4章|珊瑚病理師
- 第5話 第5章|珊瑚病理師
- 第6話 第6章|珊瑚病理師
- 第7話 第7章|珊瑚病理師
- 第8話 第8章|珊瑚病理師
- 第9話 第10章|珊瑚病理師
- 第10話 第11章|珊瑚病理師
- 第11話 第12章|珊瑚病理師
- 第12話 第一部幕間|残された約束
- 第13話 第13章|珊瑚病理師
- 第14話 第14章|珊瑚病理師
- 第15話 第15章|珊瑚病理師
- 第16話 第16章|珊瑚病理師
- 第17話 第18章|珊瑚病理師
- 第18話 第20章|珊瑚病理師
- 第19話 第21章|珊瑚病理師
- 第20話 第24章|珊瑚病理師
- 第21話 第二部幕間|選び直す夜
- 第22話 終章|新しい朝
- 第23話 巻末特別章|巻末特別章