氷河鎖の密輸阻止官と地下連盟
合意が動かす力。守るための選択は、誰のものか。
あらすじ
港町の廃屋と避難区を舞台に、結弦は“氷河鎖”と呼ばれる金属の鎖を懐に抱え、地下連盟による難民の密輸と登録制度に立ち向かう。氷河鎖は仲間と“合意”した作戦だけを一度だけ現実化する力だが、単独使用には感覚の代償が伴い、合意を無視すれば敵味方を問わず作用してしまう。結弦は仲間たちと知らせ合い、避難民の意思を守るための手続きと現場介入の間で葛藤を続ける。読みどころは、選択の正当性を巡る倫理的対立、緊迫した密輸阻止作戦、そして能力の代償が個人と共同体にもたらす影響だ。物語は決断と連帯の重さを丁寧に描きながら、氷と金属に満ちた冷たい都市の夜を進んでいく。